National Association for Pelvic Health — Japan
がまんが、
あたりまえじゃない。
尿もれも、産後の違和感も、「年齢のせい」とあきらめなくていい。 NAPH(全国骨盤底協会)は、骨盤底の健康について信頼できる情報と、相談できる専門家を、誰もが見つけられる場所をつくります。
全国53施設から探せます。症状チェックは2分・登録不要で、医師にそのまま渡せる「受診メモ」ができます(診断ではありません)。
骨盤底は、おなかの底で膀胱・子宮・腸を下から支える筋肉や組織のこと。このサイトは、広告や商品の宣伝を載せていません。
- 全国53施設のネットワーク
- 米国NAFCと連携
- 産婦人科専門医の監修
どこから読めばいいか、わからない方へ
Start here骨盤底の悩みは、人に話しにくいまま何年も続くことがあります。気になっていることを選ぶと、関連する情報の入口をご案内します。
症状の判定・診断を行うものではありません。気になる症状があるときは医療機関にご相談ください。
いま、気になっていることは?
相談できる専門家を、いま探そう
Find a specialist骨盤底の診療・ケアに携わる53施設(19都道府県)が参加しています。産婦人科・泌尿器科・内科・整形外科まで、地域で診てきた先生たちが名前を出して参加しています。「どこに行けばいいのか分からない」が、この悩みの一番の壁です。
- 施設名・所在地・診療科から絞り込めます
- 受診の可否や適応は施設ごとに異なります
- 迷ったら、先に症状チェックで受診メモを作ってからでも構いません
掲載順・検索順は会費や協賛によって変わりません。受診の可否・適応は各施設にご確認ください。
Participating facilities & doctors
参加している施設と、先生たち
カードをクリック(タップ)すると、その施設の詳細をご覧いただけます。
読みもの
Reading産後の性交痛は相談していい:痛みの理由と相談先
産後の性交痛は、めずらしいことではありません 出産のあと、性交のときに痛みやひりつきを感じる方は少なくありません。「出産したのだから仕方ない」「人に聞くことではない」と一人で抱えがちですが、医療機関で相談してよい症状のひとつです。痛みを我慢して続けると、体がこわばって痛みが強くなる悪循環に入ることもあります。 痛みにつながりやすい理由 原因はひとつとは限らず、いくつかが重なっていることがよくあります。 会陰切開や会陰の裂けた部分の傷あとが、引きつれたり敏感になったりしている 授乳中は女性ホルモン(エストロゲン)が低い状態が続き、腟がうるおいにくく、粘膜が薄くなりやすい 痛みへの不安から骨盤底の筋肉が無意識に緊張し、入口が硬くなる 寝不足や疲れ、気持ちの余裕のなさで、体がリラックスしにくい 尿もれや下がる感じ(骨盤臓器脱)など、骨盤底のほかの変化が気になっている 再開の時期の考え方 性生活を再開する時期に決まった正解はありません。一般には、産後の健診で傷の治りや体の回復を確認してもらい、悪露が落ち着いてからが目安とされます。気持ちが追いつかないときは、急がなくてかまいません。パートナーと「いまの体の状態」を言葉にして共有しておくと、無理をしにくくなります。 自分でできる工夫 痛みを感じたら我慢せずに中断する 腟の乾燥が気になるときは、潤滑剤を使う 体勢を変え、自分で深さや動きを調節できる姿勢を選ぶ 時間に余裕のあるときを選び、体を温めてリラックスする 骨盤底筋を「締める」だけでなく、「ゆるめる」感覚も練習する(息を吐きながら力を抜く) 工夫しても痛みが変わらない、むしろ強くなる場合は、自己流で続けずに相談してください。 早めに相談したほうがよいサイン 痛みが数か月たっても続く、または強くなっている 性交のあとに出血がある 傷あとが腫れている、盛り上がっている、しこりのように触れる 尿もれ、便やガスのもれ、腟から何かが下がる感じを伴う 気分の落ち込みが続き、日常生活がつらい 何科に相談するか まずは、出産した施設やかかりつけの産婦人科が窓口になります。傷あとの状態、腟の乾燥、感染の有無などを診察で確かめてもらえます。骨盤底の筋肉の緊張が強い場合は、骨盤底のリハビリに携わる理学療法士の指導が受けられる施設もあります。尿もれや下がる感じを伴うときは、女性の骨盤底を専門に扱う泌尿器科・ウロギネ外来も相談先になります。 受診のときに伝えるとよいこと いつ出産したか、分娩の方法(会陰切開や裂傷の有無) 痛む場所(入口か奥か)と、どんなときに痛むか 授乳中かどうか 尿もれ・便もれ・下がる感じなど、ほかに気になること 話しにくい内容は、メモに書いて渡すだけでもかまいません。NAPHの症状チェックで作れる受診メモも使えます。
妊娠中からできる骨盤底のケア:産後に備えて
妊娠中から骨盤底に目を向ける理由 骨盤底は、骨盤の底で膀胱・子宮・直腸を下から支える筋肉や組織の集まりです。妊娠中は大きくなる子宮の重さに加え、ホルモンの働きで組織がやわらかくなるため、骨盤底には負担がかかります。妊娠中から尿もれを感じる方もいます。出産前から骨盤底の存在を知り、使い方に慣れておくことは、産後の回復を考えるうえでも役立ちます。 始める前に、健診で確認を 骨盤底筋トレーニングは、多くの妊婦さんが日常で取り入れられる運動です。ただし、切迫早産や前置胎盤などで安静を指示されている場合や、おなかの張りが強いときは控える必要があります。始める前に、妊婦健診で医師や助産師に「骨盤底筋トレーニングをしてよいか」を確認してください。 妊娠中の骨盤底筋トレーニングの基本 楽な姿勢(あおむけが苦しい時期は、横向きや椅子に座った姿勢)で行う 尿や便をがまんするときのように、腟と肛門のまわりを「内側へ引き上げる」つもりで締める 数秒締めたら、同じくらいの時間をかけてしっかりゆるめる 息は止めず、おなかやお尻、太ももに力が入らないようにする 回数よりも、正しく締めて正しくゆるめることを優先する 詳しい手順は「骨盤底筋トレーニングの正しいやり方と続けるコツ」で紹介しています。妊娠中は特に「ゆるめる」感覚も大切です。出産のときに骨盤底をゆるめることにつながります。 日常でできること 便秘を防ぎ、強くいきむことを減らす(水分、食物繊維、医師に相談したうえでの便通の調整) 重い物を持ち上げるときは、ひざを曲げて体に近づけ、息を吐きながら持つ 咳やくしゃみの直前に骨盤底を軽く締める習慣をつける 体重の増え方は、健診での指示に沿って見守る 会陰マッサージについて 妊娠後期に会陰をマッサージする方法があり、初めての出産では会陰の傷が少なくなる可能性が報告されています。行うかどうか、いつから・どのように行うかは、医師や助産師に相談してから決めてください。 出産前に聞いておくとよいこと 産後の健診で、骨盤底の状態や尿もれについても相談できるか 産後に骨盤底のリハビリや指導を受けられる場所があるか 産後、どのくらいの時期から運動を再開してよいか すぐに産院へ連絡が必要なとき 妊娠中に、水のようなものが流れ出る(破水の可能性)、出血がある、おなかの張りや痛みが続く、尿が出にくい・排尿のときに痛む、といった症状があるときは、骨盤底のケアよりも先に、すぐにかかっている産院へ連絡してください。
尿もれは何科に相談する?婦人科・泌尿器科・ウロギネ科の違い
尿もれのタイプと相談先の考え方 尿もれは年齢や出産歴にかかわらず起こり、恥ずかしさから相談が遅れやすい症状です。国際禁制学会(ICS)の定義では、咳・くしゃみ・運動などお腹に力がかかったときに漏れるものを「腹圧性尿失禁」、急に強い尿意が起こって我慢できずに漏れるものを「切迫性尿失禁」、その両方があるものを「混合性尿失禁」としています。走る、重い荷物や赤ちゃんを抱っこして立ち上がるといった場面は、腹圧性の典型です。夜の授乳で眠い中トイレが近い、ジョギングや縄跳びで下着が濡れる、水道の音や鍵を差す瞬間に我慢できないなど、具体的な場面が手がかりになります。 どの科に行けばよいか迷うときは、主な困りごとを軸に考える方法があります。出産後の会陰の違和感や腟の下がる感じを伴う場合は婦人科やウロギネ科が相談先になります。頻尿や強い尿意、夜間に何度も起きるなど「膀胱のコントロール」に関する悩みは泌尿器科が得意とされています。とはいえ、どの科でもまず話を聞き、必要に応じて連携や紹介が行われることが多いので、受診しやすい窓口を選ぶのも現実的です。 受診前に、自分の尿もれが起こる場面と回数、飲み物の種類や量、トイレに行く間隔、夜間の起床回数、使っているパッドの枚数などをメモしておくと評価が進みやすくなります。くしゃみの連発でじわっと滲むのか、急な尿意で一気に漏れるのか、授乳や更衣で寒さを感じたときに出やすいのか、といった違いも大切な情報です。 婦人科で相談しやすいケース 産後の数週間から数か月、抱っこや咳で「少し出てしまう」感じが続く、会陰切開や裂傷のあとが気になる、腟の中に何かが下がるような違和感がある、といった場面では婦人科が相談しやすい窓口です。更年期以降の腟の乾燥感やしみる感じ、性交痛に尿もれや頻尿が重なる場合も、ホルモン変化と骨盤底の関係を含めて評価されることがあります。夜間の授乳中にトイレが近い、走るときに下がるようで不安、といった日常の困りごとも遠慮なく伝えて大丈夫です。 婦人科では、問診に続いて内診(腟の診察)で腟壁や子宮の位置、会陰部の傷の治り方、骨盤底筋の緊張や協調性を確認することがあります。腟鏡を用いて腟の状態を観察し、咳をしてもらって尿道口付近の変化を見る簡単なテストが行われることもあります。必要に応じて骨盤臓器脱の段階評価、腟分泌の検査、超音波で子宮・卵巣の確認が加わります。保存的な対応として、骨盤底筋トレーニングや日常生活での工夫が勧められることが多く、適応に応じて腟内支持具(ペッサリー)の相談や、閉経後症状に対する治療の検討が行われることもあります。 腟から何かが触れる、長時間立っていると股に違和感が出る、タンポンが外れやすい、排便・排尿の姿勢を工夫しないと出にくいなどのサインがあるときも、婦人科で評価が進められます。必要に応じて泌尿器科と連携し、膀胱や尿道の機能面の検査を追加していく流れがとられることがあります。 泌尿器科で相談しやすいケース トイレが近い、急に強い尿意が来て間に合わない、夜間に何度も起きて睡眠が途切れる、といった「膀胱の症状」が主であれば泌尿器科に相談しやすいです。鍵を回す瞬間や水音で漏れる、帰宅のエレベーターを待つ間に焦る、長距離移動でトイレが心配、といった切迫感のエピソードは重要な手掛かりです。排尿時のしみる感じ、残尿感、熱っぽさなどがある場合は感染の評価が行われます。男性では前立腺の手術後に起こる尿もれや、前立腺肥大に関連する排尿トラブルの相談も泌尿器科の領域です。 泌尿器科では、尿検査で血尿や感染の有無を確認し、膀胱の残尿量を超音波で測る、尿の勢いをみる尿流測定、症状の質問票で日常生活への影響を把握する、といった基本的な評価が行われることがあります。生活調整(飲水・カフェイン・アルコールの見直し、骨盤底筋トレーニング、膀胱訓練)がまず提案され、必要に応じて薬物療法の選択肢が説明されます。状況によっては注入療法や手術が検討されることもあります。肉眼的な血尿や発熱、背中の痛みを伴う場合は、結石や感染など緊急性のある状態の可能性を考えて、速やかな評価が勧められることがあります。 咳やジャンプで漏れる腹圧性の症状が中心でも、泌尿器科で骨盤底リハビリの指導や保存療法が進められることは少なくありません。婦人科・ウロギネ科と連携して、症状のタイプに合わせて方針をすり合わせる体制がとられている地域もあります。 ウロギネ科(女性泌尿器科)とは ウロギネ科は、婦人科と泌尿器科の境界にある「女性の骨盤底の病気」を専門的に扱う分野です。医療機関によって名称は「女性泌尿器科」「骨盤底外来」「骨盤臓器脱・尿失禁外来」などと表示されることがあります。出産後から続く尿もれと腟の違和感、運動での漏れと強い尿意が混在するケース、性機能や便の出にくさも絡む複合的な悩みなど、骨盤底を総合的にみてほしいときに適しています。 ウロギネ外来では、問診と内診に加えて、骨盤底筋の働き(力の入れ方・脱力のしやすさ・呼吸との協調)を丁寧に確認し、日常の動作(抱っこ、咳、階段、スクワット)と結びつけたトレーニング計画を立てることがあります。保存療法(骨盤底筋トレーニング、生活調整、ペッサリー)を中心に、必要に応じて手術の説明が行われます。地域によっては専門外来が限られるため、まず身近な婦人科や泌尿器科に相談し、必要なら紹介を受ける流れでも問題ありません。 受診の流れと当日の検査 受診前の準備として、2〜3日分の簡単な排尿メモ(起床から就寝までの飲水量と時刻、トイレに行った時刻、漏れた場面と量、夜間に起きた回数)をつけておくと役立ちます。使っているパッドの種類や枚数、洗濯や消臭の工夫、運動や仕事の内容、内服中の薬(血圧・利尿薬・抗うつ薬など)やサプリ、妊娠・出産歴、更年期症状の有無も情報になります。可能であれば薬剤手帳を持参するとスムーズです。 当日は、症状の聞き取りのあと、身体診察が行われることがあります。女性では外陰部から腟の観察、必要に応じて内診で腟壁や骨盤底筋の状態、咳での変化を確認します。男性では外陰部の観察や、必要に応じて前立腺の評価が行われることがあります。診察や検査は同意を得て進み、プライバシーに配慮されます。不安や痛みが心配なときは、その場で伝えると配慮がなされます。 追加の検査として、尿検査、膀胱の残尿量をみる超音波、尿の勢いを測る尿流測定、咳をして漏れが出るかの簡便なテスト(ストレステスト)、症状質問票の記入などが行われることがあります。感染が疑われれば尿培養、血尿が続く場合はより詳しい検査が検討されます。多くは、骨盤底筋トレーニングや生活調整から始め、様子をみながら段階的に選択肢を検討していく進め方がとられます。 受診を考える目安 くしゃみ・咳・抱っこ・走るなどでの漏れが気になり、仕事や家事・運動を控えてしまうことがある 強い尿意でトイレに間に合わないことがあり、外出や通勤、育児に支障を感じる 夜中に何度も起きて眠れず、日中の眠気や転倒が心配になる 腟から何か下がる感じや股のこすれ・違和感があり、立ち仕事や長時間歩行でつらい 出産後や前立腺手術後の漏れが続き、不安やストレスが強い 血尿・発熱・背中の痛み・しびれなどを伴うときは、早めの受診や救急受診を検討する
産後の尿もれはいつまで続く?受診を考える目安
産後の尿もれに起こりやすい場面 出産後しばらくの間、咳やくしゃみ、笑った拍子に下着が少し湿る、赤ちゃんを抱き上げた瞬間にじわっと漏れる、といった場面が続くことがあります。床からベビーカーを持ち上げる、階段を上り下りする、洗濯物を抱えて動くなど、日々の動作に合わせてお腹に力が入りやすく、骨盤底に負担がかかりやすいからです。夜間の授乳で起き上がったときや、朝いそいでトイレへ向かう途中に間に合わない感じが強くなるなど、生活のリズムの変化も影響することがあります。 走る、早歩きする、トランポリンなどの跳ねる動き、産後のエクササイズ再開時にも、腹圧が一気に高まりやすく、尿もれが起きやすいとされています。とくに体がまだ回復途上の時期には、ちょっとした動きのクセで骨盤底の力の入り方が不均一になり、もれやすさを感じることがあります。オムツ替えで前かがみになる姿勢や、長時間の授乳姿勢でお腹や背中がこわばると、息を止めて力を込めやすくなる点も関係します。 鍵を差し込む直前や水の音で急に強い尿意を感じる、トイレの直前で焦って間に合わない、といった「切迫感」が前より気になりやすい方もいます。授乳による水分摂取のタイミング、睡眠不足、昼間のこま切れの休憩などが重なり、膀胱のリズムが乱れやすいことが背景にあるとされています。こうした場面は多くの方に共通し、恥ずかしいことではありません。 いつまで続くの?からだの回復の目安 妊娠・出産では、骨盤底の筋肉や靱帯が大きく伸び、骨盤内の神経も一時的に影響を受けることがあります。出産後は、子宮が元の大きさに戻っていく過程や、会陰部の傷の治りに合わせて、体の回復が少しずつ進むとされています。多くの方で、日常的な動作でもれやすい感じは、時間の経過とともに軽くなっていく傾向があると説明されますが、個人差が大きいのが特徴です。 授乳期は女性ホルモンの影響で、膀胱や尿道の粘膜が乾燥ぎみになり、刺激に敏感になることがあります。これにより、トイレが近い感じや、急に我慢しにくい感じが目立つことがあります。睡眠不足や育児ストレス、便秘、体のこわばりも重なると、症状が長引きやすいことが知られています。帝王切開でも妊娠中の影響は受けるため、産後にもれが気になることはあります。 会陰切開や裂傷、吸引・鉗子分娩、体格や赤ちゃんの大きさなど、出産の経過によって回復の道すじはさまざまです。目安として、産褥の経過観察が一段落する頃に日常動作でのもれがどう変わっているかを振り返ると、自分の回復ペースがつかみやすくなります。完全に消えるかどうかではなく、「頻度が減っているか」「量が少なくなっているか」「困りごとが増えていないか」といった視点で見ると、次の対策を考えやすくなります。 自分でできる対策と続け方 まずは骨盤底を意識して動かす練習が勧められることがあります。椅子や床に座り、背すじをやさしく伸ばし、息を止めずに、肛門や尿道のまわりをすっと引き上げるように締め、ふわっと緩める動きを繰り返します。お腹やお尻、太ももに力が入りすぎていないかを時々確認し、力みと息こらえを避けるのがコツです。最初は短時間から、家事や授乳の合間に少しずつ取り入れると、続けやすい方が多いです。 くしゃみや抱っこなど、もれやすい場面の直前に、骨盤底を先に軽く締めてから動く「予備収縮」を試す方法もあります。たとえば「くしゃみが出そう」と感じた瞬間にきゅっと引き上げてから咳をする、赤ちゃんを持ち上げる直前に骨盤底にスイッチを入れる、といったタイミングの工夫です。階段や早歩きでは、一段目を踏み出す前に一呼吸おき、骨盤底を意識してから動き出すと楽に感じることがあります。 水分は極端に減らしすぎない範囲で、こまめにとるのが勧められることがあります。カフェインや刺激の強い飲み物でトイレが近くなる方は、量やタイミングを見直すと楽になることがあります。便秘があると腹圧がかかりやすくなるため、食物繊維や水分のとり方、トイレの姿勢(足を少し高くして前傾になる)などの工夫が助けになることがあります。排尿の途中で尿を止める練習は、排尿のリズムを乱す可能性があるため、日常のトレーニングとしては勧められないことがあります。 日常で避けたい動作と工夫 産後まもない時期は、重い荷物を勢いよく持ち上げる、息を止めて踏ん張る、長時間同じ姿勢で前かがみになる、といった動きで腹圧が高まりやすくなります。赤ちゃんを抱き上げるときは、足を肩幅に開き、息を吐きながら体の近くでゆっくり持ち上げると、骨盤底への負担がやわらぐことがあります。キャリーや買い物袋を片側だけで持たず、できるだけ左右に分けて、こまめに休憩を挟むのも助けになります。 夜間の授乳やおむつ替えでは、眠気のなかで急に立ち上がると、強い尿意やふらつきが重なってあわてやすくなります。ベッドの近くに明かりを用意し、いったん座ってからゆっくり立ち上がる、トイレまでの動線を片づけておくと安心です。外出時は、トイレの場所を先に確認する、階段よりエレベーターを選ぶ、スポーツ再開は体調の良い日から短時間で試すなど、無理のない計画が役立ちます。 使い捨ての吸水シートやショーツなどのケア用品を、肌に合う範囲で活用するのも一つの手です。においや肌トラブルが気になる場合は、こまめに交換する、通気性のよい下着を選ぶ、帰宅後にシャワーで流すなど、基本的なスキンケアが助けになります。ケア用品は症状を隠すためだけでなく、安心材料として外出のハードルを下げ、生活リズムを整えやすくする目的でも使われます。 受診したら何をする?診察の流れ 産科・婦人科、泌尿器科、骨盤底(ウロギネ)領域では、まず問診で、いつから、どの場面で、どのくらいの量か、夜間や日中の回数、痛みや発熱の有無、出産の経過、授乳状況、便秘や咳の有無などを確認します。自分の言葉で「くしゃみでティッシュ一枚分」「抱っこのたびに少量」「夜の授乳後に間に合わないことがある」など、具体的に伝えると、状況が伝わりやすくなります。数日間の排尿日誌を持参すると、診察がスムーズになることがあります。 診察では、尿検査で感染や血尿の有無を確認し、必要に応じて残尿量の評価、骨盤底の筋力や協調性の確認、腟からの診察で骨盤臓器の下がり具合や会陰の傷の回復状況をみることがあります。咳やいきみで尿道から漏れが生じるかを確かめる簡単なテストが行われることもあります。これらはいずれも、授乳中でも受けられる検査とされています。 方針としては、生活上の工夫や骨盤底トレーニングの指導、便秘や咳のコントロール、膀胱のリズムを整える助言などが基本になります。必要に応じて、理学療法の専門的な運動指導が勧められることがあります。症状や所見によっては、器具による支持や、時間をおいて経過をみる選択が提案されることもあります。自分のペースや生活との両立を相談しながら、負担の少ない方法から段階的に進めるのが一般的です。 受診を考える目安 産後しばらく経っても、日常動作での尿もれが続き、育児や外出に支障を感じるとき くしゃみ・咳・抱っこ・階段などでほぼ毎回漏れる、量や回数が増えていると感じるとき 強い尿意で間に合わない、トイレが極端に近い、夜間に何度も起きて疲れが強いとき 排尿時の痛みや発熱、下腹部の痛み、血尿があるなど、感染が疑われるサインがあるとき 腟の中に下がる感じやピンポン玉のようなふくらみ、腰や骨盤の重だるさが気になるとき ほとんど尿が出ない、出し切れない感じが続く、しびれや便もれなど他の症状を伴うとき
数字で見るNAPH
全国骨盤底ネットワークの参加施設。産婦人科・泌尿器科ほか。
北海道から沖縄まで。相談できる場所を、住む場所で諦めない。
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米国NAFC(National Association For Continence)と連携して活動しています。
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