Conditions
男性の尿トラブル
男性にも頻尿・尿もれ・排尿のしづらさなどの尿トラブルがあります。前立腺など男性特有の背景が関わることがあります。
監修:丸山 真理子(産婦人科専門医)
男性にも、頻尿や尿もれ、尿の出にくさといった尿トラブルがあります。女性に比べて話題になりにくいものの、加齢とともに経験する方は少なくないとされています。
背景には、前立腺の状態の変化や、膀胱の働きの変化など、男性に特有の要因が関わっていることがあります。手術後に一時的な変化として現れることもあり、症状の感じ方や程度、生活への影響は人によってさまざまです。恥ずかしさから相談をためらう方もいますが、気になる症状がある場合は、泌尿器科への相談が基本の選択肢になります。
← 横にスワイプすると全体が見られます
受診の目安
排尿の変化・残尿感・血尿などがある場合は、泌尿器科での評価がすすめられます。
早めに相談したいサイン
- 尿に血が混じる
- 急に尿が出せなくなった
- 発熱があり、腰や背中、下腹部に痛みがある
- 尿の勢いが急に落ちた、残尿感が強くなった
これらに当てはまる場合は、セルフケアで様子を見るのではなく、早めに医療機関にご相談ください。強い痛みや急な変化があるときは、受診できる医療機関を早めに探してください。
主な症状
- 頻尿・夜間頻尿
- 排尿後のもれ
- 尿の勢いの低下・残尿感
考えられる背景・原因
- 前立腺の影響
- 膀胱の変化
- 手術後の一時的な変化など
なぜ起こるのか(からだのしくみ)
- 前立腺は膀胱のすぐ下に位置する臓器で、加齢とともに大きさや状態がゆるやかに変化することがあります。
- 前立腺の変化によって尿の通り道が狭くなり、尿の勢いや出にくさに影響することがあるとされています。
- 膀胱の筋肉の働きそのものが加齢とともに変化し、頻尿や尿もれにつながることがあります。
- 前立腺の手術のあとには、体が回復していく過程で、一時的に尿もれが生じることがあるとされています。
- 骨盤底の筋肉は男性の体にも存在しており、尿を体の中に保持する働きに関わっているとされています。
- 糖尿病など、全身にかかわる病気の状態が、排尿の症状に影響することもあるとされています。
セルフケアの考え方
- 骨盤底のケア
- 水分・カフェインの調整
- 生活習慣の見直し
医療機関では何をするのか
- 問診では、頻尿・尿もれ・尿の勢いなど、症状の内容と経過について、時間をかけて詳しく伺います。
- 尿の検査によって、感染の有無や血尿の有無など、他の原因が隠れていないかを確認します。
- 前立腺の状態を確認するための検査が、必要と判断された場合に行われることがあります。
- 尿の勢いや、排尿後に膀胱に残る尿の量を調べる検査が、あわせて行われることがあります。
- 必要と判断された場合には、超音波検査などの画像検査がすすめられることがあります。
- 症状の程度を客観的に把握するため、質問票を用いた確認があわせて行われることもあります。
実際に行う内容は、症状や施設の体制によって異なります。すべてを一度に行うわけではありません。
対処の選択肢(考え方)
生活習慣の見直し
水分やカフェイン・アルコールのとり方、排尿のタイミングなど、日々の生活習慣を見直すことが、まず取り組みやすい選択肢としてすすめられることがあります。
骨盤底・排尿の訓練
骨盤底を意識した運動や、排尿の間隔を少しずつ整えていく訓練が、生活のなかで無理なく取り組める選択肢として紹介されることがあります。
正しい方法には個人差があり、専門家の指導のもとで行うことがすすめられます。
薬による治療
前立腺の状態や膀胱の働きに応じて、症状を和らげることを目的とした飲み薬による治療が、生活習慣の見直しと並行して行われることがあります。
手術後の一時的な尿もれへのケア
前立腺の手術後に生じる尿もれについては、時間の経過とともに状態が変化することがあるとされ、経過をみながらケアの方法が相談されます。
専門的な検査・治療
生活の工夫だけでは症状が続く場合には、より詳しい検査を経て、状態に応じた治療の選択肢が泌尿器科で検討されることがあります。
どの方法が適しているかは、原因・程度・生活・ほかの病気の有無によって変わります。当協会は特定の方法や製品をすすめる立場にありません。判断は必ず医療機関で行ってください。
日常でできる工夫
- 就寝前の水分やカフェイン、アルコールの量を、無理のない範囲で少しずつ見直してみます。
- 外出前にあらかじめトイレの場所を確認しておくと、気持ちの面でも安心につながります。
- 尿もれが気になる場面では、ケア用品を活用して、あらかじめ備えておく方法もあります。
- 禁煙や適度な体重管理など、全身の健康に関わる生活習慣を、無理のない範囲で少しずつ見直してみます。
- 排尿の回数や量、気になる変化を簡単にメモしておくと、受診の際に医師へ伝えやすくなります。
- 長時間座りっぱなしになる生活を避け、こまめに体を動かす時間を意識して作るようにします。
- 症状を恥ずかしいと感じて一人で我慢せず、早めに相談してみようという意識を持つようにします。
よくある誤解
「男性の尿もれは女性ほど深刻ではない」
症状の程度や背景は人によって異なり、生活への影響が大きい場合も少なくありません。性別にかかわらず、相談する価値のある症状です。
「年だから仕方がない」
加齢は一因ではありますが、それだけで片づけられるとは限らず、前立腺の状態など確認しておきたい背景があることも多く、泌尿器科での評価がすすめられます。
「症状がなければ前立腺は問題ない」
自覚症状の有無だけでは、内部の状態まで判断できないことがあるとされ、気になる場合には検査を通じて状態を確認しておくことがすすめられます。
受診のときに伝えるとよいこと
- 症状の内容(頻尿・尿もれ・尿の勢い・残尿感など)と始まった時期
- 夜間トイレに起きる回数
- 前立腺の治療歴・手術歴の有無
- 血尿や痛みなど、他に気になる症状の有無
- 服用中の薬や、持病(糖尿病など)の有無
よくある質問
男性の尿トラブルは何科に相談すればよいですか。
泌尿器科が基本の相談先です。頻尿や尿もれ、尿の出にくさなど、排尿に関する症状全般について、原因の評価から治療の選択肢の相談まで、一貫して対応してもらうことができます。
年齢的にはまだ若いのですが受診してよいですか。
年齢にかかわらず、気になる症状があれば泌尿器科に相談して問題ありません。若いから大丈夫と自己判断せず、早い段階で原因を確認しておくことで、その後の生活の見通しを立てやすくなります。
手術後の尿もれはいつまで続きますか。
経過には個人差があり、時間の経過とともに状態が変化していくとされていますが、期間をあらかじめ断定することはできません。続く期間や程度が気になる場合は、手術を受けた医療機関に相談してください。
検査は痛いですか、時間はかかりますか。
検査の内容によって体感や所要時間は異なり、一律にお答えすることはできません。不安な点があれば、検査を受ける前に医療機関のスタッフへあらかじめ確認しておくと安心です。
関連するケア・管理
本ページの本文は編集部による下書きです。産婦人科・泌尿器科の専門医による監修を経て確定します。
Medical notice
本ページは一般的な情報提供を目的としています。特定の効果を保証したり、診断・治療に代わるものではありません。症状がある場合は医療機関にご相談ください。
監修:丸山 真理子(産婦人科専門医)
この症状を相談できる参加施設
Find a specialistおおしま泌尿器科
大阪府池田市泌尿器
担当医 大島 純平 先生
「初診で陰部を見せる診察はほぼありません」と書いてある泌尿器科
はら泌尿器科
大阪府池田市泌尿器科
担当医 原 恒男 先生
阪急池田から徒歩4分。病院で長く診てきた専門医の泌尿器科
いわむらクリニック泌尿器科・内科
青森県弘前市泌尿器科・内科・皮膚科
担当医 岩村 大径 先生
「脱がなくても分かることが多い」。女性専用の待合を持つ泌尿器科
男性の尿トラブルに関わる診療科をもとに、参加施設の一部を紹介しています。掲載順・選び方は会費・協賛で変わりません。