Conditions

混合性尿失禁

腹圧性と切迫性の両方の要素が混ざったタイプです。どちらの要素が強いかで対処の考え方が変わります。

女性共通

監修:丸山 真理子(産婦人科専門医)

混合性尿失禁は、腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁、両方の特徴をあわせ持つ状態です。おなかに力が入った瞬間にもれることもあれば、急な尿意でもれることもあり、どちらの場面が多いかは人によって異なります。

ふたつの要素が組み合わさっているため、自分では原因を判断しづらいことがあります。どちらの要素がより生活に影響しているかを整理することで対処の優先順位を考えやすくなるとされ、医療機関での評価が役立ちます。

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FIG. 03「どんなときに」で、読むページが変わるどんなときに、もれますか?くしゃみ・咳をした走る・跳ぶ重い物を持ったSTRESS腹圧性尿失禁おなかに圧がかかったときにもれる急に強い尿意がきたトイレまで我慢できない水の音・帰宅時に来るURGENCY切迫性尿失禁尿意が先に来て、こらえきれずにもれるどちらも心当たりがある日によって違うMIXED混合性尿失禁二つが重なっているここで挙げた以外の症状もあります。あてはまらないときは、症状の一覧から探してください。
模式図。読むページを選ぶための目安であり、診断ではありません。どのタイプにあたるかは医療機関で確認できます。

受診の目安

両方の症状がある場合は、どちらが主かを含めて医療機関で評価を受けると、選択肢が整理しやすくなります。

早めに相談したいサイン

  • 尿に血が混じる
  • 排尿時の痛みや発熱を伴う
  • もれる量や回数が短期間に大きく変わった
  • 尿が出しにくい、残った感じが強い

これらに当てはまる場合は、セルフケアで様子を見るのではなく、早めに医療機関にご相談ください。強い痛みや急な変化があるときは、受診できる医療機関を早めに探してください。

主な症状

  • 力が入るともれる
  • 急な尿意でももれる
  • 頻尿を伴うことがある

考えられる背景・原因

  • 骨盤底のゆるみと膀胱の過活動が併存

なぜ起こるのか(からだのしくみ)

  • 骨盤底の支持組織のゆるみと、膀胱の過活動が同時に存在していることが背景にあるとされています。
  • 一方の要素をきっかけに、もう一方の症状が強く感じられるようになることもあります。
  • 加齢や出産の影響が、支持組織と膀胱の働きの両方に及ぶことがあります。
  • どちらの要素がより強いかは、時期や体調によって変化することがあります。

セルフケアの考え方

  • 骨盤底筋トレーニング
  • 膀胱訓練
  • 生活習慣の見直し

医療機関では何をするのか

  • 問診で腹圧性・切迫性それぞれの症状の出方や頻度を詳しく確認されます。
  • 排尿日誌でどちらの場面でもれることが多いかを記録することがすすめられます。
  • 内診や超音波検査で骨盤底や膀胱の状態を確認することがあります。
  • 必要に応じて、より詳しい機能検査がすすめられる場合もあります。
  • 症状の程度を把握するための質問票を用いることがあります。

実際に行う内容は、症状や施設の体制によって異なります。すべてを一度に行うわけではありません。

対処の選択肢(考え方)

骨盤底筋トレーニング

両方の要素に関わる骨盤底の機能を整える基本的な方法として、専門家の指導のもとで取り組まれることが多くあります。

膀胱訓練

切迫性の要素が強い場合に、尿意への対応の仕方を練習する方法です。生活のリズムに合わせて進めることがすすめられます。

生活習慣の見直し

体重管理や水分・カフェインのとり方など、両方の要素に関わる生活面の工夫が案内されることがあります。

医療的な対応の相談

どちらの要素がより強いかによって飲み薬やそのほかの選択肢が異なるため、医療機関での評価をもとに相談することがすすめられます。

どの方法が適しているかは、原因・程度・生活・ほかの病気の有無によって変わります。当協会は特定の方法や製品をすすめる立場にありません。判断は必ず医療機関で行ってください。

日常でできる工夫

  • どちらの場面でもれやすいかを記録しておくと、相談の際に役立ちます。
  • 咳やくしゃみの前に骨盤底を締める習慣と、尿意への落ち着いた対応の両方を意識します。
  • 水分やカフェインのとり方を見直す工夫が役立つことがあります。
  • 吸水パッドなど、外出時の安心につながる工夫を取り入れます。
  • 体重管理や便秘の改善など、背景要因への配慮も大切です。
  • 無理のないペースで生活の工夫を続けることが大切です。

よくある誤解

混合型は治療が難しく手の打ちようがない

ふたつの要素が組み合わさっていても、どちらが主かを整理することで対処の優先順位が見えてくることがあります。

どちらか一方だけ様子を見ればよい

両方の要素を医療機関で評価することで、生活への影響が大きいほうから対処を検討しやすくなるとされています。

年齢のせいだから相談しても仕方ない

年齢に関わらず、生活の工夫や専門家の指導によって症状との付き合い方の選択肢が広がることがあります。

受診のときに伝えるとよいこと

  • 力が入ったときと急な尿意、どちらでもれることが多いか
  • それぞれの頻度や量、生活への影響の度合い
  • 症状が始まった時期やきっかけ
  • 出産歴や既往歴
  • これまでに試した工夫とその手応え

よくある質問

腹圧性と切迫性、どちらを先に対処しますか?

生活への影響が大きいほうを優先することが多いとされていますが、判断は症状の評価によって異なるため、医療機関での相談がすすめられます。

両方のトレーニングを同時に行ってもよいですか?

骨盤底筋トレーニングと膀胱訓練は、専門家の指導のもとで組み合わせて行われることがあります。無理のない範囲で進めることが大切です。

症状が変化することはありますか?

時期や体調によって、どちらの要素が強く出るかが変化することがあります。気になる変化があれば医療機関に相談してください。

何科を受診すればよいですか?

婦人科、ウロギネコロジー外来、泌尿器科などで相談できます。両方の症状があることを伝えるとよいでしょう。

本ページの本文は編集部による下書きです。産婦人科・泌尿器科の専門医による監修を経て確定します。

Medical notice

本ページは一般的な情報提供を目的としています。特定の効果を保証したり、診断・治療に代わるものではありません。症状がある場合は医療機関にご相談ください。

監修:丸山 真理子(産婦人科専門医)